不動産競売用語辞典

競売用語辞典 用語詳細

[ あ ]

空き家(残置物あり):建物は空き家ですが、内部に所有者などが残していった物があります。買受人は、残置物を勝手に処分することはできないので、原則として執行官に費用を予納した上で明渡執行を求める必要があります。なお、空き家であるとの認定は、執行官が行った現況調査時点の資料に基づき判断したものであって、現時点において空き家であることを示すものではありません。
明渡しの催告:明渡執行に際し、執行官が、債務名義上の債務者が不動産を占有していることを認定し、執行に着手することが可能であると判断した上で、明渡しの断行予定日を定めて、債務者に告げることにより、その日までに任意に明渡しをするよう占有者に促すことです。この催告を公示することにより、その後、断行日までの間に不動産の占有の移転があった場合であっても、はじめから手続をやり直すことを要しないで、直ちに明渡執行を断行することができます。
明渡猶予制度:抵当権者に対抗することができない賃貸借(従前、対抗することができるとされていた短期賃借権も含みます。)に基づく抵当建物の占有者に対し、建物の競売による売却の時から6か月間は、建物を買受人に明け渡さなくてもよいこととする制度です。占有者は、明渡猶予により無償で建物を使用する権利を与えられるわけではなく、建物所有者である買受人に対し、建物の使用の対価として、賃料相当額を支払わなければなりません。明渡猶予の対象となる場合については、物件明細書の「4 物件の占有状況等に関する特記事項」の欄にその旨の記載があります。

[ か ]

買受可能価額:買受可能価額とは、売却基準価額からその20パーセントに相当する額を控除した価額のことです。買受けの申出の額は、この価額以上でなければなりません。
買受適格証明書:売却物件が農地である場合、その所有権を移転するには農業委員会又は都道府県知事の許可が必要であるため、買受申出ができる者を、上記の機関が交付した「買受適格証明書」を有する者に限っています。裁判所で入札するためには、あらかじめ買受適格証明書を取得しておかなければなりません。
買受人の所有権取得:買受人が代金を納付すると、そのときに不動産の所有権を取得します。買受人は、裁判所から送付された「代金納付期限通知書」に同封された「振込依頼書(兼入金伝票)」に必要事項を記載の上、指定銀行あてに代金を振り込み「保管金受入手続添付書(3枚綴りの2枚目)」を受け取ります。必要事項を記載した「保管金提出書」に、「保管金受入手続添付書」を添付して、裁判所に提出し、「保管金受領証書」を受け取ります。法律上はこの時点で買受人に対する所有権移転の効力が生ずることになります。
開札:入札期間が終わると、あらかじめ公告されていた開札期日に開札が行われます。開札は、裁判所内の売却場で、執行官が入札書の入った封筒を開封して入札書を読み上げます。入札した人のうち最も高い価格を付けた人が「最高価買受申出人」と定められます。その人の提供した保証は、そのまま裁判所が預かりますが、その他の入札人には、保証を返還します。
開始決定・差押え:強制競売や担保不動産競売の申立てを受けた執行裁判所は、申立てが適法にされていると認められると、不動産執行を始める旨及び目的不動産を差し押さえる旨を宣言する開始決定を行います。開始決定がされると、裁判所書記官が管轄法務局に対して目的不動産の登記簿に「差押」の登記をするように嘱託をします。また、債務者及び所有者に開始決定正本を送達することになります。
確定した執行決定のある仲裁判断:仲裁判断に基づいて強制執行するには,あらかじめ日本の裁判所において,強制執行を許す旨の決定(執行決定)を得なければなりません。
確定した執行判決のある外国判決:外国の判決に基づいて強制執行するには,あらかじめ日本の裁判所において,強制執行を許す旨の判決(執行判決)を得なければなりません。
確定判決:確定判決とは、上訴裁判所によって取り消される余地のなくなった判決のことです。このうち、強制執行できるのは、給付請求権を表示した給付判決に限られます。
確定判決と同一の効力を有するもの:裁判上の和解調書・請求の認諾調書・家事調停における調停調書・破産手続における破産債権者表・民事再生手続における再生債権者表・会社更生手続における更生債権者表及び更生担保権者表等の記載は、確定判決と同じ効力を有し、それらの文書に基づき強制執行をすることができます。 裁判上の和解と同一の効力を有するもの)民事調停における調停調書・民事調停における調停に代わる決定。
仮執行宣言付支払督促:支払督促は、債権者から申立てを受けた裁判所書記官が債務者に対し一定額の金銭を支払う旨の命令を発するものです。支払督促送達後、2週間以内に債務者が督促異議の申立てをしないときは、そのときから30日の期間内に、債権者は仮執行宣言を申し立てることができ、この宣言がされると、債権者は強制執行を申し立てることができます。
仮執行宣言付判決:仮執行の宣言(「この判決は仮に執行することができる。」等という判決主文)が付された給付判決は、確定しないでも強制執行をすることができます。

[ き ]

期間入札:裁判所書記官が定めた期間内に入札を受け付け、後日開札を行って落札者を決める入札方法。
期間入札の公告:期間入札で売却される不動産については、入札期間が始まる日の2週間前までに裁判所の掲示場か庁舎の中の掲示板に、公告が掲示されます。公告には、売却される不動産、入札期間、開札期日が開かれる日時・場所、不動産の売却基準価額、買受可能価額、買受けの申出に際して提供しなければならない保証の額や提供方法など、売却についての重要な事項が記載されています。買受けを希望される方は、まずこの公告を見て、自分の買いたいと思う不動産を選択してください。981.jpからリンクされている最高裁事務総局(BIT)では、3点セットの冒頭に期間入札の公告の写しを添付しています。 なお、多くの裁判所では、新聞などに不動産執行の広告を出しているので、参考にしてください。
強制執行開始の要件:強制執行の開始又はその続行には、債権者からの執行力ある債務名義の正本に基づく申立てのほか、次の要件が必要です。(1)債務名義の正本等が債務者に送達されていること。(2)請求が確定期限の到来に係る場合には、その期限が到来したこと。(3)請求が債権者の引換給付義務の履行に係る場合には、その反対給付又はその提供をしたこと。(4)請求が代償請求の場合には、主たる請求の執行が不能に帰したこと。(5)請求が債権者の担保の提供に係る場合には、担保を立てたこと。なお、債務者につき破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、整理又は特別清算の開始があると、これらは執行障害となり、執行を開始し又は続行することができなくなります。
強制執行手続:強制執行手続は、勝訴判決を得たり、相手方との間で裁判上の和解が成立したにもかかわらず、相手方がお金を支払ってくれなかったり、明渡しをしてくれなかったりする場合に、債務名義を得た人(債権者)の申立てに基づいて、相手方(債務者)に対する請求権を、国家の執行機関が強制的に実現する手続です。
銀行ローンを利用する場合(法82条2項の申出):買受人が金融機関等から残代金相当額の融資を受け抵当権を設定し、買受不動産を担保に融資を受ける場合は、代金納付前に執行裁判所に対しその旨の申出(民事執行法82条2項の申出書の提出)をしなければなりません。申出に際しては、金融機関等との抵当権設定の契約書(写し)及びその金融機関等と連名で登記の申請の代理を業とすることができる者(司法書士又は弁護士)を指定した「指定書」等が必要となります。銀行ローン利用の申出は、代金納付期限の1週間前(遅くとも代金納付期限の3日前まで)までに行ってください。詳細については備え置きパンフレットを御覧いただくほか、融資先の金融機関、指定する司法書士又は弁護士に相談してください。

[ け ]

形式的競売:留置権による競売及び民法、商法その他の法律の規定による換価のための競売の総称です。これらの手続については、担保権の実行としての競売の例によるとされており、形式的競売の根拠となる民法等実体法規定の趣旨になじまない場合を除き、できるだけ担保権の実行としての競売の手続と同じ取扱いをします。
競売市場修正:競売手続に必然的に随伴する減価要因(売主の協力が得られないことが常態であること、買受希望者は内覧制度によるほか物件の内部の確認が直接できないこと、引渡しを受けるためには法定の手続をとらなければならない場合があること等)を売却基準価額に反映させる目的で、一般の不動産市場における売却可能な価格を算出した後(市場性修正を施した後)に行う価格修正のことです。
競売申立ての取下げ:申立ての取下げとは、申立債権者がその申立てを撤回する行為です。開始決定がされた後でも、売却が実施されて売却代金が納付されるまでは、いつでも申立てを取り下げることができます。ただし、売却が実施されて、執行官による最高価買受申出人の決定がされた後の取下げについては、原則として最高価買受申出人又は買受人及び次順位買受申出人の同意を必要とします。したがって、確実に取り下げるためには、申立債権者は、開札期日の前日までに執行裁判所に対し取下書を提出する必要があります。買受人が代金を納付した後は、申立ての取下げはできません。申立てを取り下げるためには、事件番号、当事者、目的不動産を記載し、申立てを取り下げる旨を明言した書面(取下書)を執行裁判所受付窓口に提出しなければなりません。既に入札期間が開始されているときは、提出時にその旨をお知らせください。取下書は、裁判所提出用正本に加え、債務者・所有者の数分の副本を提出してください。取下書には、その真正を担保するため申立時に使用した印鑑を押印してください。印鑑が異なる場合は、印鑑証明書を添付する必要があります。
減価修正:減価の要因分析をして求められた減価額を対象不動産の再調達原価から控除することであり、価格時点における対象不動産の適正な積算価格を求めることです。建物の減価率は「定額法」、「定率法」及び直接観察して減価率を求める「観察減価法」がありますが、一般的にはこれらを併用する方法で減価修正が行われます。
現況調査:執行官は、執行裁判所の現況調査命令によって、不動産の形状、占有状況、占有者の権原等を調査し、現況調査報告書を作成し、執行裁判所に提出します。
現況調査報告書:執行官が、実際に競売物件を見た上で、その物件に関する権利関係や占有状況、形状などについて調査した内容を記載した書類です。現況調査報告書には、土地の現況地目、建物の種類・構造等不動産の現在の状況のほか、不動産を占有している者の氏名やその者が占有する権原を有しているかどうかなどが記載されており、不動産の写真等が添付されています。

[ こ ]

抗告によらなければ不服申立てができない裁判:強制執行をするには債務名義が必要ですが、確定判決や仮執行の宣言を付した判決等と同じく、抗告によらなければ不服申立てができない裁判も債務名義となります。ただし、確定しなければその効力を生じない裁判(例えば、民事執行法83条の引渡命令)にあっては、確定したものに限ります。
個別補正:「標準価格」に対象地の有する個別性を考量した個別の格差修正(個別修正、個別補正、個性率適用等の言葉で表現されています。)を行って対象地の価格を求める手法です。

[ さ ]

債権差押命令申立て:債権執行をしたい場合は、債権差押命令の申立てをします。なお、差押えの対象となる債権が現実に存在するかどうか、存在するとしてその程度を知りたい場合には、陳述催告の申立て(第三債務者に対して、差押債権の有無などにつき回答を求める申し立て)をすることができます。陳述催告の申立ては、債権差押命令申立てと同時にしてください。
債権執行手続:債務者が第三債務者(債務者の勤務する会社や債務者の預金のある銀行など)に対して有する債権(給料や銀行預金など)を差し押さえ、それを直接取り立てることにより、債権の回収をはかる手続です。債務者の住所地を管轄する地方裁判所(支部を含む。)で取り扱っています(管轄)。相手方の住所地が分らないときは、差し押さえたい債権の住所地(例えば給料を差し押さえる場合は相手方の勤務先、銀行預金を差し押さえる場合はその銀行の所在地を管轄する地方裁判所(支部を含む。)に申し立てます。なお、例えば相手方の給料を差し押さえる場合、原則として相手方の給料の4分の1(月額で44万円を超える場合には、33万円を除いた金額)(扶養義務等に係る定期に受け取るべき金銭を請求する場合には2分の1)を差し押さえることができます。ただし、相手方が既に退職している場合などには、差押えはできません。
最高価買受申出人(買受申出人):最高価買受申出人とは、期間入札の開札期日において、適法な入札をした者の中で最も高額な入札金額の申出をし、執行官から最高価買受申出人と定められた者のことです。また、買受申出人とは、一定期間買受可能価額以上による定額販売方式を実施する特別売却において、売却実施期間中に最初に適法な買受けの申出をし、執行官から買受申出人と定められた者のことです。
最低売却価額:最低売却価額は、この額に達しない買受申出を認めないという最低限度の額です。最低売却価額は評価人の評価に基づいて決定されることから、最低売却価額が適正であるためには、評価が適正でなければなりません。そこで、裁判所は、評価書を、現況調査報告書、不動産登記簿謄本等とともに審査し、評価の前提とした目的不動産に関する事実関係及び権利関係が的確に把握されているか、並びに評価の方法及び計算過程が適正であるかを検討したうえで最低売却価額を定めることになります。
債務名義:強制執行によって実現されることが予定されている私法上の給付請求権の存在、範囲、執行当事者(債権者・債務者)を表示した公の文書のことです。強制執行をするには、この債務名義がなければなりません。債務名義の例としては、判決や支払督促などがあります。
三点セット:(1)土地の現況地目、建物の種類・構造など不動産の現在の状況のほか、不動産を占有している者の氏名やその者が占有する権原を有しているかどうかなどが記載され、不動産の写真などが添付された現況調査報告書、(2)競売物件の周辺の環境や評価額が記載され、不動産の図面などが添付された評価書、(3)競売後もそのまま引き継がなければならない賃借権などの権利があるかどうか、土地又は建物だけを買い受けた時に建物のために底地を使用する権利が成立するかどうかなどが記載された物件明細書のそれぞれの写しを1冊のファイルにしたもので、各地方裁判所に閲覧できるよう備え置いたものです。競売物件の買受けのために重要な内容が記載されていますから、その内容をよく理解して吟味する必要があります。なお、981.jp、及び981.jpからリンクされている最高裁事務総局(BIT)では3点セットの内容そのものをインターネットで公開し、ダウンロードできるようにしています。
財産開示手続:判決等の内容に従わない債務者の財産を開示させる制度です。財産開示の申立てができるのは、金銭の支払を内容とする確定判決や和解調書、調停調書などを持っている債権者に限られます。支払督促や公正証書しか持っていない場合は、申立てができません。申立てをするには、その債務者に対する強制執行等で債権全額の回収ができなかった場合か、判明している債務者の財産に対して強制執行をしても完全な回収ができそうにない場合のいずれかである必要があります。

[ し ]

市場性修正:競売不動産の評価では、対象物件自体の個別的要因(形状、規模、接道状況等)による増減価は、試算価格査定の段階で行われるのが通常ですが、例えば、借地権付建物のように、個別的要因を考慮しても、その物件の特殊性のために需要が限定され(土地の賃貸人など買受人が事実上特定の人に限定されることが多いと思われます。)、売却が困難である場合があり得ます。このように、主に物件自体に固有に内在する市場性を制約する要因による修正を「市場性修正」といいます。
執行証書:公証人がその権限に基づき作成した公正証書であって、一定の金銭の支払又はその他の代替物若しくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求を表示し、かつ、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されているもの。
執行文:強制執行の実施は、執行文の付された債務名義の正本に基づかなければなりません(民事執行法25条)。この執行文の制度は、債務名義が存在していても、それが現在執行力を有するか、また、誰との関係で執行力を有するかについては更に調査を要することから設けられています。執行証書以外の債務名義については事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官が、執行証書についてはその原本を保存する公証人が、その点を調査して、債務名義の正本の末尾に執行力がある旨の証明(「債権者Aは債務者Bに対し、この債務名義により強制執行することができる。」)を付記します。
所有権移転手続:代金納付手続が終わったら、裁判所書記官から管轄法務局に対し、次の登記嘱託手続をすることになります。(1)前所有者から買受人に対する所有権移転登記(物上保証人の方が買い受けた場合は不要です。)(2)差押登記や抵当権等の設定登記抹消登記。上記の登記を嘱託する際には、登録免許税法の定めにより手数料(収入印紙又は納付書による納付)を納付しなければなりません。
新聞等への広告:売却の情報を広く一般に提供するため、大多数の地方裁判所では公告事項の要旨を日刊新聞に広告し、また、大都市部の地方裁判所を中心に住宅情報誌等にも掲載しています。
事件番号:裁判所が個々の事件を識別して、適切に処理していくために付した符号及び番号で、例えば強制執行事件であれば平成16年(ヌ)第○○号等と表示されます。裁判所ではたくさんの事件を事件番号によって管理していますので、裁判所に照会するときは必ず事件番号を告げてください。

[ せ ]

船舶に対する強制執行:船舶に対する強制執行については、船舶執行における特殊部分を除き、不動産に対する強制執行の規定を準用しています(民事執行法121条)。
占有権原:所有者以外の占有者がいる場合に、その占有者の占有の根拠となる権利の内容です。
占有者、占有の状況及び地上建物の表示:例えば、物件が土地と建物の場合、建物の所有者は、土地の上に建物を所有して土地を占有(物件を支配している状態をいいます。)しているので、その旨の記載がされます。上記土地以外の建物の敷地:建物が売却対象外の土地の上にも建っているかどうかを表しています。もし、売却対象外の敷地があれば、敷地に対する利用権原が問題となります。

[ そ ]

その他の財産権に対する強制執行:例えば電話加入権などを対象とする強制執行であり、その目的等については債権執行と同様であり、手続についても債権執行の例によることとなっています(民事執行法167条1項)。

[ た ]

滞納債務:マンションを買い受けた場合、買受けまでの管理費や修繕積立金などの滞納債務は、買受人が支払う必要があります。滞納債務は、物件明細書や評価書等に記載された額から、買受けまでに更に増加していることがあります。
建付地価格:建物の敷地となっている宅地(建付地)の価格のことです。「更地」は建物等がなく使用等を制約している権利が付いていないので、最有効使用が可能ですが、「建付地」は建物等があり、かつ建物等の継続使用を前提とした敷地部分であり、したがって建付地の価格は例外を除き、「更地」≧「建付地」の関係にあります。
担保権の実行:不動産を目的とする担保権の実行の方法には、担保不動産競売と担保不動産収益執行があります。担保不動産競売とは、競売(広く買受けの申出を行わせ、最高の価額で申出をした者に売るという売買方法)による不動産担保権の実行をいい、担保不動産収益執行とは、目的不動産を差し押さえ、管理人にこれを管理させ、その不動産から生ずる収益を債権の弁済に充てる方法による担保権の実行をいいます。担保権は、抵当権、質権、先取特権等実体法上の優先弁済請求権を有するものに限られ、解釈上、担保的機能を有する物権としての法定担保ではない譲渡担保とか所有権留保等を含まず、また、優先弁済権を有しない留置権も含まれません。強制執行と異なり、債務名義は不要であり、担保権が登記されている登記簿謄本などが提出されれば、執行機関は手続を開始することとなります。なお、担保権の実行による競売手続も、強制執行手続と比較すると、債務名義を前提とする部分は異なりますが、それ以外の手続はほぼ同じです。
代金納付:買受人が入札申出額から保証金額を控除した残代金額を裁判所に納めることです。この納付によって、不動産の所有権が買受人に移転します。期限までに代金を納付しないと買い受ける権利を失い、買受申出のために提出された保証金も返還されません。代金が納付されると裁判所書記官は、登記所に所有権移転登記を嘱託します。なお、買受人は、買受代金のほかに所有権移転登記の登録免許税、切手代、引渡命令の申立費用、滞納債務、必要費・有益費、引渡命令の執行や残置物処分のための費用などを負担することになります。
代金納付期限通知:売却許可決定が確定すると、買受人は、裁判所書記官が定める納付期限までに、執行裁判所に対し代金を納付すべき義務が生じます。裁判所書記官は、特別の理由がない限り、売却許可決定確定日から1か月以内の日を定めます。代金納付期限が指定されたときは、その旨を通知するため「代金納付期限通知書」等を特別送達郵便で発送しますので、買受人は速やかに受領してください。
代金の納付手続:最高価買受申出人等に売却を許可する執行裁判所の決定が確定すると、裁判所書記官は、特別の理由がない限り、確定の日から1か月以内の適当な日を代金の納付期限と定め、買受人に通知をします。買受人は、定められた期限までに、最寄りの金融機関から裁判所の預金口座に金銭を振り込んで金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書を受け取り、それを裁判所に持参する方法、現金を裁判所に持参する方法、裁判所が指定した日本銀行の支店等に現金を納めて保管金領収証書を受け取り、それを裁判所に持参する方法のいずれかにより代金を納付しなければなりません。買受人が代金を納付しないと、不動産を買い受ける資格を失い、提供していた保証の返還も受けられないことになります。そのため、入札をしようとするときは、入札後短期間のうちに代金全額を納付することができるように、取引のある金融機関等と相談するなどしてあらかじめ資金の準備をしておく必要があります。代金が納付されると、不動産は買受人の所有となります。

[ ち ]

地代の代払の許可:借地上の建物が競売の目的物であるとき、その建物の所有者である債務者が地代を滞納すると、地主はそれを理由に賃借権の解除をすることができます。そうすると、せっかく差し押さえた建物が借地権を失い無価値同然となってしまうため、差押債権者は、債務者(所有者)が地代を滞納したときは、執行裁判所の許可を得て、債務者(所有者)に代わって地代を弁済することができます。
賃借権:買受人は、物件明細書の「買受人が負担することとなる他人の権利等」の欄に記載してある賃借権はそのまま引き受けなければなりません。したがって、上記欄に賃借権の記載があるときは、買い受けてもすぐに自分で居住することはできません。貸主として賃料を受け取ることになります。賃料の前払いがされている場合は、前払いがされている期間の賃料は受け取ることができません。契約が終了したときは、敷金の欄に記載された金額から未払賃料や現状回復費用などを控除した額を賃借人に返還することになります。買受人は、買受後、期間の定めがない賃借権についてはいつでも、期間の定めがある賃借権についてはその期間が経過した後、解約を申し入れることもできます。ただし、解約の効果が発生するためには、買受人の建物使用の必要性や立退料の提供などの正当事由の存在が必要となります。
賃借権(短期):土地については5年以下、建物については3年以下の期間を定めた賃借権をいい、平成15年の法改正(平成16年4月1日施行)までは、該当する賃借権については、売却手続中に期限欄の期間が満了しないと、明渡しを求めることができませんでしたが、平成15年の法改正により、この制度が廃止され、抵当権設定後の賃借権はすべて抵当権に対抗できないこととされました。その一方で、明渡猶予制度等が創設されています。ただし、平成16年4月1日時点で既に存する抵当不動産の賃借権(同日以後に更新されたものを含む。)のうち、上記の各期間を超えないものであって当該抵当不動産の登記後に対抗要件を備えたものに対する抵当権の効力は、なお法改正前の例によることとされています。
賃借権の譲渡の許可:第三者である買受人が借地上の建物を競売により取得した際、地主が、その土地の賃借権を買受人に変更しても地主の不利にならないのに、譲渡を承諾しない場合には、裁判所は、その買受人の申立てにより、地主の承諾に代わる許可を与えることができます。

[ と ]

登録免許税:不動産競売手続において個人で買い受けた場合、所有権移転登記に要する家屋についての「登録免許税」が軽減される場合があります。適用されるための要件 (1)その建物に自分が居住すること (2)床面積が50平方メートル以上であること(マンション等の場合は登記簿上の占有面積(附属建物も合算する。)を基準とします。) (3)築後経過年数(新築後の年数)(構造によって異なります。)
特別売却:特別売却とは、入札又は競り売りの方法以外の特別な売却方法であり、期間入札により売却を実施しても、適法な買受けの申出がなかった場合にのみ行う売却方法です。特別売却についても裁判所書記官の売却実施処分に基づいて執行官が行います。特別売却には、(1)条件付特別売却 期間入札の売却実施処分と同時に、期間入札において適法な買受けの申出がないときに特別売却を実施するという「条件付特別売却実施処分」に基づく売却方法 (2)上申による特別売却 条件付特別売却を実施しても買受けの申出がなかった場合で、差押債権者から特別売却の実施を要請する旨の上申書が提出され、裁判所書記官が相当と認めたときに実施するという「特別売却実施処分」に基づく売却方法がありますが、いずれも特別売却期間中に一番先に買受けを申し出た人に買受けの権利が与えられます。同一物件について、買受けの申出が同時に複数されたときは、くじ等により買受申出人を定めます。特別売却物件の買受申出も、執行官室で受け付けています。
特別売却の実施方法等:(1)特別売却物件 期間入札において適法な買受けの申出がなかった物件です。対象物件は、開札結果欄に「特売」と表示されている物件です。 (2)買受希望者は、執行官に対し、買受申出人の資格を証明した上で買受けの申出をし、保証金を提出することになります。 (3)売却基準価額 特別売却による売却基準価額は、その直前の期間入札における売却基準価額と同額であり、売却の申出ができる価額は、買受可能価額以上の価額です。 (4)買受申出の保証は、金銭又は執行裁判所が相当と認める有価証券を執行官に提出する方法によります。 (5)買受申出人とは、特別売却において、売却実施期間中に最初に適法な買受けの申出をし、執行官から買受申出人と定められた者のことです。
動産に対する強制執行:動産に対する強制執行は、執行官がこれを行います(民事執行法122条)。

[ な ]

内覧:執行官が、買受希望者を不動産に立ち入らせて見学させる制度です。内覧は、差押債権者の申立てがあった場合にのみ発令される内覧実施命令に基づき実行されるものです。内覧は、占有者が立入りを拒んだり、差押債権者の申立てが取り下げられたり、内覧実施命令が取り消された場合には、実施することはできません(その場合の交通費等の弁償をすることはできません。)。また、他の内覧参加者の行為等によって、円滑な実施が困難になり、途中で実施できなくなることもあります。

[ に ]

入札の方法:(1)981.jpからリンクされている最高裁事務総局(BIT)等により三点セットを検討し、現地に行って物件を確認した上で、買い受けたいと思う物件が見つかったら、執行官室で入札の受付をしていますので手続をしてください。入札をしようとする人は、執行官から入札書用紙と封筒を受け取り、これに必要事項を記入します。期間入札では、多数の不動産についての入札を同時に行うのが普通ですから、不動産を取り違えないよう注意してください。入札価格は、公告に記載された買受可能価額以上でなければなりません。 (2)入札の方法は、入札書を執行官に直接差し出す方法と、入札書を執行官にあてて郵送する方法とがあります。執行官に直接差し出す場合には、入札書を封筒に入れて封をし、その封筒に開札期日を記入した上で、入札期間内に差し出してください。郵送入札をする場合には、入札書を入れて封をし、開札期日を記入した封筒を、更に別の封筒に入れ、執行官にあてた郵便又は信書便で、入札期間内に届くように送付してください。入札期間を過ぎてから配達されたものは、無効となります。いったん提出した入札書は、訂正したり取り消したりすることができません。入札するときには買受申出の保証金を提供することが必要です。保証の額は通常は売却基準価額の20パーセントですが、それ以上のこともありますので、公告により必ず確認してください。 (3)入札期間経過後、公開の開札期日に裁判所内の開札場で開札が行われ、最も高い金額で入札した人(「最高価買受申出人」といいます。)が買い受ける権利を取得します。それ以外の人のうち、次順位買受申出をした者を除く入札人の保証金は返還されます。

[ は ]

配当:執行裁判所が、配当期日において、差押債権者や配当の要求をした他の債権者に対し、法律で規定される権利の順番等に従って売却代金を配る手続です。執行裁判所が配当の定めをした場合には、裁判所書記官がその定めに基づいて配当表を作成し、この配当表に基づいて配当が実施されます。原則として、抵当権を有している債権と、債務名義しか有していない債権とでは、抵当権を有している債権が優先します。また、抵当権を有している債権の間では、抵当権の設定登記がされた日の順に優先し、債務名義しか有していない債権の間では、優先関係はなく、平等に扱われます。
配当要求:配当要求とは、債権者が、配当等を受けるべき債権者の地位を取得するために、既に開始されている他の債権者が申し立てた競売手続に参加して自己の債権の満足を受けようとする手続です。しかし、誰でもこの手続に参加することができるわけではなく、配当要求をすることができる債権者は限定されています。配当要求は、他の債権者が申し立てた競売手続に参加し、その手続上で配当等を受ける地位を取得するにすぎないため、当該手続が取下げ又は取消しにより終了した場合は配当要求も効力を失います。
売却基準価額:売却基準価額は、従来の最低売却価額に相当するもので、評価人の評価に基づいて定められた競売不動産の価額です。売却基準価額が適正であるためには、評価が適正でなければなりません。そこで、裁判所は、評価書を、現況調査報告書、不動産登記簿謄本等とともに審査し、評価の前提とした目的不動産に関する事実関係及び権利関係が的確に把握されているか、並びに評価の方法及び計算過程が適正であるかを検討したうえで売却基準価額を定めることになります。
売却許可決定:最高価買受申出人が決まると、「売却決定期日」(あらかじめ公告されています。)が開かれ、最高価買受申出人に不動産を売却するか否かを、執行裁判所が決定します。最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格を有しない場合など、一定の場合には、売却が許可されないこともありますが、普通の場合には売却が許可され、最高価買受申出人は買受人となります。
売却許可決定の確定:債権者、債務者及び所有者等の利害関係人は、売却許可決定に対する不服申立方法として執行抗告をすることができますので、公告の掲示日の翌日から起算して1週間以内に執行抗告の申立てがされない場合に売却許可決定が確定することになります。売却許可決定が確定した時点で買受申出人は、目的不動産の「買受人」としての代金納付義務が発生します。買受人の事情により目的不動産の取得を取りやめる場合は、入札時に差し入れた保証(入札保証金)を放棄することにより、代金納付義務を免れることができます。最高価買受申出人又は買受人たる地位(権利)の譲渡は、相続等の一般承継の場合を除き、認められません。
売却決定期日:売却決定期日とは、執行裁判所が最高価買受申出人(又は買受申出人)に対し、不動産の売却を許可するか否かを審査し、その結果について決定という裁判を行う期日です。裁判所書記官は、通常は、売却決定期日を開札期日から1週間以内の日に指定します。執行裁判所は、売却決定期日において最高価買受申出人等の買受けの申出に対する許否を明らかにするため、これまでに実施された一連の手続が適正に行われたか否かについて職権で調査を行い、民事執行法71条に定める売却不許可事由に該当する場合を除き、通常は売却許可決定という裁判を行います。売却許可決定が言い渡されたときは、その内容を裁判所の掲示場に公告します。買受人が配当を受けられるべき債権者である場合は、売却代金から買受人が配当等を受けるべき額を差し引いた残額だけを配当期日等に納付することも認められています。差引納付の申出は売却許可決定が確定するまでに申し出なければなりません。

[ ひ ]

引渡命令:引渡命令とは、買受人が代金納付を済ませた後、建物から簡易な手続(通常の裁判と比較して)で占有者を退去させる命令のことです。代金を納付した買受人又はその一般承継人から、引渡命令の申立てがなされると、執行裁判所は、発令要件を備えていると認めた場合、競売不動産を引き渡すべき旨の決定をします。なお、占有者が自発的に退去しない場合は、引渡命令に基づいて退去させるための強制執行が必要です。その場合には、退去執行のため別途費用がかかります。
引渡命令の執行:引渡命令が相手方に送達になり、執行抗告(引渡命令に対する不服申立て)がなければ1週間で確定し、強制執行ができる効力(これを「執行力」といいます。)が発生します。なお、実際に明渡しの強制執行をする場合には、引渡命令に対する執行文の付与(申立手数料は1件につき300円)及び送達証明(手数料は証明事項一個につき150円)の申請を裁判所書記官にし、これらの書類(執行文付きの引渡命令正本及び送達証明)に基づき、執行官に明渡執行を申し立てなければなりません。また、実際に明渡しの強制執行をする場合には、上記手数料のほかに、執行官に対し必要な費用(家具などの運搬費用や執行官手数料など)を予納しなければなりません。
必要費・有益費:建物の占有者が建物の修繕などのために必要又は有益な費用を支出している場合には、この費用を占有者に支払う必要があります。占有者が、留置権を主張している場合、この費用を支払わなければ、買い受けた建物の明渡しを受けることはできません。金額に争いがあり、話し合いで解決がつかない場合には、民事訴訟などによって解決することになります。物件明細書に記載された必要費・有益費の額は、作成時点で裁判所書記官が、執行裁判所の売却基準価額の決定の資料とするために記載した額ですので、現実に支払う額は必ずしもこれと同額とは限りません。
評価書:執行裁判所の選任した評価人(原則として、不動産鑑定士を選任しています。)が、その物件の価格評価とその算出過程などについて記載した書類です。評価書には、不動産の評価額、周囲の環境の概要等が記載されており、不動産の図面等が添付されています。これらを見れば、算出された評価額の理由、不動産の現況と、それをめぐる公法上の規制等法律関係のあらましが分かるようになっています。

[ ふ ]

不動産競売:地方裁判所では、債務を弁済することができなくなった人の所有する不動産等を差し押さえて、これを売却し、その代金を債務の弁済にあてる手続を取り扱っています。これが不動産の競売です。不動産の買受けについて更に詳しいことを知りたい方は、最寄りの地方裁判所か、その支部の競売係にお問い合せください。
不動産執行の申立て:不動産執行の申立ては、書面でしなければなりません。申立ては、目的不動産の所在地を管轄する地方裁判所(支部を含む。)にします。申立てに必要な資料等については、申立てをする地方裁判所に問い合わせてください。
不動産に関する情報:買いたいと思う不動産が見つかったら、その不動産についてよく調査してください。そのために裁判所では、物件明細書、現況調査報告書及び評価書という三点セットの写しを、入札期間が始まる日の1週間前までに備え置き、だれでも見ることができるようにしてあります。これらを見れば、不動産の現況とそれをめぐる法律関係のあらましが分かるようになっています。これらの資料は981.jp、及び981.jpからリンクされている最高裁事務総局(BIT)でも見ることができます。なお、これらの書類はあくまでも参考資料であることを心得ておいてください。大きな買物をするのですから、買受申出をしようとする場合は、現地に行って自分の目で物件をよく見るほか、登記所などへも行って権利関係を確かめるなど、必ず、自ら調査、確認することが大切です。調査、確認が困難な場合や、権利関係が複雑な場合などは、弁護士などの専門家に相談されるとよいでしょう。
不動産に対する強制執行:不動産に対して行う強制執行の方法には、強制競売と強制管理があります。強制競売は、債務者所有の不動産を差し押さえ、これを換価し、その売得金を債権者の債権の弁済に充てることを目的とする執行方法です。強制管理は、目的不動産を差し押さえ、管理人にこれを管理させ、その不動産から得る収益を債権の満足に充てることを目的とする執行方法です。
不動産の調査:買いたいと思う不動産が見つかったら、その不動産についてよく調査してください。そのために裁判所では、物件明細書、現況調査報告書、評価書という3つの書類の写しを入札期間が始まる日の1週間前までに備え置き、だれでも見ることができるようにしてあります。物件明細書には、その不動産を買い受けたときに、買い受けた人がそのまま引き継がなければならない賃借権などの権利があるかどうか、土地か建物だけを買い受けたときに建物のために地上権が成立するかどうかなどが記載されています。
不動産の引渡し:所有権を取得した買受人は、不動産を占有している者に対して、引渡しを求めることができます。従前の所有者が任意に引き渡さないときなど、一定の場合には、代金を納付した日から6か月以内(買受けの時に民法395条1項に規定する建物使用者が占有していた建物の買受人にあっては9か月以内)に申し立てることによって、引渡命令という裁判をしてもらえます。この裁判がされると、執行官に申し立てて、従前の所有者等を強制的に立ち退かせることができます。ただし、引き続いて居住する権利を有する人が住んでいる場合など自ら引き継がなければならない賃借権がある場合などには、すぐに引き渡してもらうことはできません。
物件明細書:物件明細書は、民事執行法62条・民事執行規則31条により、買受人が引き受けることとなる権利関係など競売物件に関する一定の情報を記載して備え置くこととされているものです。物件明細書には、その不動産を買い受けたときに、買い受けた人がそのまま引き継がなければならない賃借権などの権利があるかどうか、土地か建物だけを買い受けたときに建物のために地上権が成立するかどうか、その他参考となる事項が記載されています。物件明細書は、裁判所書記官が記録上表れている事実等とそれに基づく認識を記載したものにすぎず、当事者の権利関係を確定するものではなく、権利関係に関する裁判を拘束するものでもありません。したがって、新たな事実の発生・発覚等によって権利関係が変わることもあり、また、物件の状態が変わることもあり得ます。そのため、入札を検討される場合には、必ず、御自身でも直接現地を見に行くなど十分な調査・確認を行うようにしてください。
物件明細書の記載事項:物件明細書には、これを作成した裁判所書記官の氏名及びその所属する執行裁判所名や事件番号、作成日付のほか、(1)「不動産の表示」、(2)「売却により成立する法定地上権の概要」、(3)「買受人が負担することとなる他人の権利」、(4)「物件の占有状況等に関する特記事項」、(5)「その他買受けの参考となる事項」といったものが記載されています。なお、裁判所では、たくさんの事件を取り扱っており、その管理は事件番号によって行っていますので、裁判所に問合せ等される場合には、必ず事件番号を告げてください。
物件目録:今回、売り出される物件の目録が記載されています。この記載内容により、土地と建物が売り出されているのか、建物だけなのか、売り出される権利は全部の所有権なのか、持分のみなのか等が分かります。なお、物件については、物件番号が付けられていますので、物件番号に注意するようにしてください。土地が一筆と建物が一棟だけの場合は、土地を物件(1)、建物を物件(2)と表示するのが一般的です。物件について、「持分○分の○」と記載されている場合には、当該物件については共有持分(他の人と分け合って所有する物の割合的な権利)のみの売却であり、買受人は当然に物件を使用収益できるとは限らないので、注意してください。

[ ほ ]

法定地上権:土地と建物を別々の人が所有することとなったときには、土地については地上権の負担を伴うものとなり、建物については、敷地に対して一定の範囲内で地上権を取得できることがあります。これを法定地上権といいます。
法定地上権価格:法定地上権価格とは、「法定地上権」という土地利用権について評価した価格のことです。法定地上権には、担保権の実行としての競売及び抵当権の設定された土地又は建物に対する強制競売の場合に民法388条の適用により成立するものと、抵当権の設定のない土地又は建物に対する強制競売の場合に民事執行法81条の適用により成立するものがあります。民法388条による法定地上権は、同一の所有者に属する土地又はその上に存する建物に設定された抵当権が実行され、それぞれ所有者を異にするに至ったときに、抵当権設定者が設定したとみなされる地上権のことです。また、民事執行法81条による法定地上権は、同一の債務者に属する土地又はその上に存する建物について強制競売が行われ、それぞれ所有者を異にするに至ったときに、その建物について設定されたとみなされる地上権のことです。法定地上権の成立時期は代金を完納した時期であり、存続期間は借地借家法3条により、30年となります。また、法定地上権の及ぶ範囲は、建物の利用上必要な限度で敷地以外の相当な範囲にも及び、一筆の土地の一部又は数筆にまたがって認められる場合もあります。不動産競売事件における評価においては、対抗要件を具備し、買受人に対抗できる土地利用権が存続するときの「土地」については、当該土地の価格から土地利用権価格を控除して評価します(土地利用権価格を控除した土地の価格が「底地価格」であり、土地利用権の制約を受ける土地として評価されることになります。)。土地利用権が建物に付着するものであるときは、その価格は建物の価格に加算されることになります。なお、建物の築造が土地への抵当権設定の後であるときは、抵当権者は当該土地及び建物を一括で競売することができますが、この場合には、買受人の所有権取得について何ら影響を及ぼしません。
保証の提供:入札をするときは、同時に保証を提供しなければなりません。その額は、通常は不動産の売却基準価額の20パーセントですが、それ以上のこともあります。保証の額も公告に記載されています。保証の提供は、次のいずれかの方法でしなければなりません。第1は、入札する前に、裁判所の預金口座に、最寄りの金融機関から保証の額に相当する金銭を振り込み、金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書(振込依頼書の第2片)を入札保証金振込証明書の用紙に貼ってこれを入札書と共に提出する方法です。この場合、振り込まれた金銭が入札期間中に裁判所の預金口座に入金済みにならないと入札は無効ですから、なるべく「電信扱い」として早めに振り込んでください。入札保証金振込証明書と振込依頼書(3連複写式)の用紙は、入札書用紙と共に執行官室に備え置かれています。第2は、銀行、損害保険会社、農林中央金庫、商工組合中央金庫、全国を地区とする信用金庫連合会、信用金庫又は労働金庫と支払保証委託契約を締結して、その証明書を提出する方法です。この方法は銀行等が支払保証委託契約の締結に応じてくれることが前提となりますから、まず銀行等と相談してください。

[ み ]

民事執行手続:お金を貸した人(債権者)の申立てによって、裁判所がお金を返せない人(債務者)の財産を差し押えてお金に換え(換価)、債権者に分配する(配当)などして、債権者に債権を回収させる手続です。民事執行手続には、強制執行手続や担保権の実行としての競売手続などがあります。
民事執行法63条2項1号の申出・申出額:差押債権者が、無剰余(不動産の買受可能価額が手続費用及び優先債権の見込額の合計額に満たない場合)による競売手続の取消しを回避するため、民事執行法63条2項1号の申出及び保証の提供をする場合があります。具体的には、差押債権者は、手続費用及び優先債権の見込額の合計額以上の額(これを「申出額」といいます。)を定め、その申出額に達する買受けの申出がないときは、自らが申出額で買い受ける旨の申出をし、更に、申出額に相当する保証を提供することになります。この場合、その他の買受希望者は、この申出額以上の買受けの申出をしないと最高価買受申出人になることができません。

[ わ ]

和解調書:和解の内容を調書に記載したときは、その記載は、確定判決と同一の効力を有します(民事訴訟法267条)。

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