地価公示と市場のギャップ

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平成31年の地価公示が発表されました。

国土交通省 平成31年地価公示
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000251.html

(結果の概要)
平成30年1月以降の1年間の地価について
三大都市圏をみると、全用途平均・住宅地・商業地・工業地のいずれについても、
各圏域で上昇が継続し、上昇基調を強めている。

雇用・所得環境の改善が続く中、
低金利環境の継続や住宅取得支援施策等による需要の下支え効果もあって、
交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調である。
全国的に住宅地の地価の回復が進展し、
全国の平均変動率は0.6%と2年連続の上昇となり、
上昇幅も昨年より拡大している。
(以上)

例年、地価公示、路線価発表の時期になると、
各経済誌で不動産に関する特集記事が掲載されます。

今年の公示地価発表に先立ち、先陣を切ったのが
週刊東洋経済「不動産バブル崩壊前夜」です。

(記事の概要)
不動産関係者の間で語られるのが「調整局面入り」。
物件価格が高騰したため、これ以上の上昇は期待できず、
価格下落を懸念する声が強まっている。

1.アパートローンの減速が鮮明に

アパートの購入希望者を見つけても
銀行からの融資を受けられず販売できない。
金融庁からの規制までには至らないものの、
金融機関の不動産向け融資は慎重になっている。

2.中古マンションが73ヶ月ぶりに下落

リノベ(中古を大幅に回収して再販する)が普及し、
中古マンションの取引が活発になってきているが、
再販業者が増えてきた去年から在庫がだぶついてきた。
在庫数が増え、成約単価が下がった。

3.世帯数の減少で空き家は増え続ける

首都圏では2020年以降、
住宅需要を支えてきた世代が大きく減少する。
首都圏でも利便性の悪いエリアから、
土地余り・住宅余りが顕著になる。
親世代が購入した住宅も、
施設への入居や相続により空き家となって売り出される。

以上が主な概要となります。
詳細は同誌を手に取ってご確認ください。

公的な地価指標は、内閣への忖度もあるため、
また、時差も生じることから、実際の現場と温度差があります。

忖度文章
「雇用・所得環境の改善が続く中、
 低金利環境の継続や住宅取得支援施策等による需要の下支え効果」

週刊誌の特集記事でも書かれていたように、
活性化しているのは「交通利便性や住環境の優れた地域」に限られます。

首都圏で好調なのは山手線内、
堅調なのが23区や東京郊外、川崎、横浜の利便性が高いエリアと
湘南や武蔵野、さいたま市、市川・浦安などの住環境と利便性が両立したエリア。

神奈川、埼玉、千葉の各県でも、
都心から離れた地域や昭和の高度成長期に「一気に」開発された地域では、
需要が少なく、供給が多いという需給ギャップが生まれており、
今後も弱含みの展開が続きます。

新元号への移行と消費税増税の駆け込み需要で、
今年の市場は賑わいを見せるかもしれませんが、
これが最後の賑わいかもしれません。

1990年代のバブル崩壊も、昭和から平成へと移行して起こりました。
(平成2年から3年頃から崩壊し、平成15年頃に底打ち)

奇しくも、今回の元号移行でも同じ流れとなりそうです。
歴史は繰り返すということでしょうか。

柴田 誠

柴田 誠代表取締役

投稿者プロフィール

子ども二人の教育費に頭を抱えながら、小さな不動産会社を経営しております。千葉県の高校野球をこよなく愛する元高校球児。小さなお出かけ、温泉、街めぐりを好むも時間とお金に余裕がなく最近は控えめです。

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