水害リスクの説明が義務化されると

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江戸川区ハザードマップ

水害リスクを住宅の購入者へ説明することを義務化する方針である、ということが新聞各紙で報じられました。

今、新型ウイルスの感染に関する話題でニュースは埋め尽くされておりますが、不動産業者としては、今回の方針は、新型ウイルスの混乱にも劣らないほどの衝撃を受けました。

昨年の台風による豪雨被害は記憶に新しいと思います。それに加えて、毎年のように起こる豪雨災害による被災を受け、国としては、買う前から危険性を認識してもらいたいという趣旨です。

現在、宅地建物取引業法では、購入時の重要事項説明にて、津波や土砂災害については、危険性、リスクの説明をすることが義務付けられています。そこに、浸水被害のリスクも追加されるとなるのでしょう。

今まで、津波、土砂災害(さらにはアスベストや耐震性まで)は説明が義務化されていたのに、浸水リスクについて、説明の対象外にしていたのか。

それは、国民の財産や生活にあまりにも大きな影響を与えることになるためです。

昨秋の台風による豪雨の避難にて、東京都江戸川区では「江戸川区全域が危険」のため、他の区や隣接の千葉県へ避難するようにという案内されました。

もし、浸水想定区域の説明が義務化すると、上記の江戸川区を例にすれば、区内で家の売買をするたびに買主へ「ここは浸水リスクがあるけどいいの?」と説明して意思を確認することとなり、そのまま買う人もいるでしょうが、危険な場所に生命や財産を委ねられないと購入を止めるケースも出てきます。

そうなると、単純に、浸水リスクのある地域の不動産は、多かれ少なかれ、価格が下がることとなります。

社会的な混乱をすることが目に見えているため、国としては、浸水リスクの説明義務化というパンドラの箱を開けることを躊躇ってきましたが、さすがに、もう、限界だったのかもしれません。(売主の財産価値よりも買主の生命と生活を優先するという方針)

いつから説明するのか、どこまで説明するのか、どのような場合に説明するのか、具体的なことは決まっていないようです。

不動産業者の任意で、補足として浸水リスクの説明を既に始まってもいますが、国から義務化されれば徹底されることでしょうから、浸水区域に指定されている地域は大きな影響を受けると思います。

もちろん、国民の生命や財産を守るということが本筋だと思いますが、大変穿った見方をすれば、被災された後の行政負担、責任を減らすために、予め対策をしておこうとも思えます。国民として、自己の生命、財産は、自ら守らなければならないということになります。

空き家の強制解体、所有者不明地の収用(?)、と、国民の財産権に「公共と所有者の責任」という大義で踏み込んできました。

そして、今回、浸水リスクの説明義務化というさらに影響が大きいところにも踏み込んできたことから、国の本気度を少し感じました。今後、住宅の総量規制(新築制限)まで踏み込んでくれば、ホントの本気です。(今は目に見える表面的なところまでに留まる)

柴田 誠

柴田 誠代表取締役

投稿者プロフィール

子ども二人の教育費に頭を抱えながら、小さな不動産会社を経営しております。千葉県の高校野球をこよなく愛する元高校球児。小さなお出かけ、温泉、街めぐりを好むも時間とお金に余裕がなく最近は控えめです。

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