不動産評価査定総論

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不動産評価査定総論(14.04.10)

不動産の購入、売却にあたり、不動産価格が適正かどうかは、とても重要なことになり、法律でも消費者に不利益を与えないよう規定しております。下記に主な内容を列記いたします。

宅地建物取引業法(第三十四条の二・2、以下「業法」)では、宅地建物取引業者は、当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない、と規定しております。

一見、ネットも普及し不動産相場が見えるように思われますが、現実の取引は個人情報でもあることから、一般の方が情報を得ることは難しいものであり、業者の思惑で動かないようにしております。

さらに、業法の規定に関して解釈と運用の考え方を国は示しています。

まず、業法でいう意見の根拠としては、国が定めた価格査定マニュアル(準じていればオリジナル可)や同種の取引事例など、”合理的な説明がつくものであること”としています。

オリジナルが否定されるものではありませんが、あまりにも逸脱したものを根拠とされると、消費者の利益が守れないため、国として、ひとつの基準を示しています。

この根拠は、宅地建物取引業者が意見を説明するものであるので、合理的であれば、必ずしも依頼者の納得を得ることは要しないとしています。※査定評価額で必ずしも売却する必要はない。

根拠の明示は口頭、書面のいずれでも問題ないが、書面の場合は鑑定書ではないことを明記しなければならない。また、この根拠の明示を含む不動産評価査定の業務に対して報酬を得てはいけない。

これは、不動産取引の前段階の法律義務として行うもので、査定そのものが本来の業務ではないためです。※これを業務とし報酬を得ることができるのは、不動産鑑定士のみ。

また、取引事例の取り扱いについて、個人情報を含むため、業者がみだりに情報の収集、発信、漏洩することを禁じ、さらに、依頼者にも口外しないように要請しなければならない。

この根拠を示す手法として、一般的には、取引事例比較法、収益還元法、原価法の3つに大別される。それぞれに特徴があり、査定する対象の不動産種別により使い分け、もしくは、併用される。

取引事例比較法とは、対象地に類似した取引事例を選定し、個別要因から加減修正して算出する評価方法。

主に土地やマンションで利用され、国のマニュアルでは1事例のみでの比較だが、現場の実務では、これを複数事例で行い加重平均して誤差を減らす。

収益還元法とは、その不動産から得られる収益(生み出すと期待される利益)から算出する評価方法。

主に投資物件が対象となるため、単純な利回り比較として不動産以外の金融市場からも影響を受ける。さらに、投資回収(売却)までを考えた場合、時差による修正(現在価値への置き換え)も必要となる。

原価法とは、その不動産を生み出すためのコストから算出する評価方法。主に戸建ての建物部分を評価する際に用いられる。新築する際に必要な金額と経過年数が基礎となり、さらに、構造部と設備に分ける、リフォーム部分の修正を行う。

現在の原価法では、経過年数で一律に評価しているため、まだまだ価値がある建物でも評価されず、資源・社会資本の損出を生み、資産形成を阻害していた。現在、国土交通省を中心に見直しを行っている。

不動産の価格は奥深く、ネットで「あれがいくらだから、これはいくら」と単純に決められるものではありません。購入するにせよ、売却するにせよ、それを採用するかどうかは別として、プロの意見を聞いてみることが大切なこととなります。

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柴田 誠

柴田 誠代表取締役

投稿者プロフィール

子ども二人の教育費に頭を抱えながら、小さな不動産会社を経営しております。千葉県の高校野球をこよなく愛する元高校球児。小さなお出かけ、温泉、街めぐりを好むも時間とお金に余裕がなく最近は控えめです。

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