欲しい病にかかると将来重病に
- 2016/4/20
- 住宅ローン
欲しい病にかかると将来重病に(15.06.05)
昨日、これから建売住宅を購入しようとされる方が住宅ローン相談にお見えになった。※建売住宅は他社から購入で弊社は相談のみ。
内容をお聞きしていると、収入や家計のことをしっかりお考えになられており、購入の資金計画から購入後の返済計画まで、特に問題ないように思えた。
今まで、住宅ローンの相談にお見えになった方は多いが、ほとんどの方は、話を聞いていると特に問題がなく、こんなに余裕あるのになんで相談に来るのだろうと思うくらいの人もいた。
住宅ローンを借りて大丈夫か、勉強し検証し、さらにプロの意見を聞いてみようと考える意識があるという性格なら、そもそも問題が生じないのかもしれない。
住宅ローンの適正を考える場合、基本となるのは収支計算(返済比率)になる。※収入と支出のバランス。
金融機関が貸し出す割合は、税込の収入に占める返済金額が40%以内に収まっていること。
これを受けて、不動産やハウスメーカーの営業マンはお客様に「大丈夫です、ふつうです」と購入のプッシュする。
でも、実際に、収入の40%を返済にもっていかれ、収入の20%は公的支出(税金や社会保険など)が差し引かれると、残り40%で生活をしなければならない。
この残り40%には、固定資産税や光熱費、修繕積立(戸建てでも強制ではないが必要となる)、マンションなら管理費や駐車料金が含まれる。
仮に年収500万円だとすれば、年間200万円で、返済以外の住居費、食費や教育費、さらに通信費なども賄わなければならない。厳しいどころはムリでしょう。
そんなこと言われなくてもわかっているから大丈夫、そんな無謀な借り方はしないよ、と仰られるかもしれませんが、いざ、物件を目の前にして、欲しくなってしまうと変わってしまうのです。
「買った後の返済は大丈夫か」から「購入することができるのか」へ。
あてもない収入やできもしない節約の皮算用をして、大丈夫だろうと見切り発車してしまう、発車した列車の行き先は、よくて売却、最悪は破産から離散です。
この夏から生活品の値上げも行われるようです。収入は横ばいのまま、物価は上昇し、でも、不動産価格は上昇しない悪いインフレが進む中、こんな資金計画で購入したら人生台無しです。
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