二世帯同居VS二世帯住宅

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二世帯同居VS二世帯住宅(06.09.26)

二世帯同居住宅について、先日のコラムで私の家を実例として 参考にしながら書いてみましたが、今回は、二世帯住宅について、 思いつくままに書いてみたいと思います。

二世帯同居は、あくまでもひとつの住宅に二世帯が同居する定義でした。 これに対し、二世帯住宅は、それぞれの住宅が同じ建物に入ると定義し、 さらに、玄関から水周りまで何もかも独立させ、それぞれが単独でも 住宅として成り立つ独立型の二世帯住宅と、一部は独立、一部は共同利用の 独立型二世帯住宅と二世帯同居住宅の中間型の準二世帯住宅に分かれます。

二世帯同居住宅と二世帯住宅の決定的な違いは独立性です。 同居の場合は、二つの家族が融合し、同じ家族として、日々の生活を送りますが、 独立していると、一緒に生活する部分と各世帯が独立して生活する部分に分かれます。

どちらにしても必ず他人が一人は入るわけですから、独立型の方が、 他人として入る婿さん・嫁さんにとって、緊張や気遣いから開放されます。 また実際の日常生活や家事でも、各家庭のスタイルとリズムで行うことができます。

このことから、家に居る時間が長く、家事を行うことが多い各家庭の主婦が、 実の親子になる娘夫婦の二世帯なら同居タイプの住宅への対応力が高く、 逆に義理の親子になる息子夫婦なら独立タイプの住宅の方が、 ぶつかることが少なくなると言えます。

ただ、あくまでも一般論ですので、逆のパターンもありえます。 姑さんとお嫁さんが仲が良いとか、しっくりくるなら同居タイプでも良く、 お婿さんでも、気遣いや生活スタイルから独立タイプが良い場合もあります。 どちらのタイプが良いかは、世帯間の相性などからお考え下さい。

≪同居タイプと独立タイプの比較≫

◇建築資金: ○ 同居 - 独立 ×

同居タイプの方が、共用部分が多く、設備に掛かる費用を抑えられる。 これは建物大きさにも反映され、同じく建築費用を抑えられる。 土地から購入する場合でも、面積が小さければ敷地も小さくて済み、 同じ敷地面積なら、庭やカースペースにゆとりが生まれる。

◇資金計画: △ 同居 - 独立 △

建築コストが高くなる分、独立タイプの方が資金計画は大きくなり、 自己資金や住宅ローンの負担が重くなります。 しかし、独立タイプなら、二世帯分の融資を受けたり、 税制の優遇が効果を発揮するケースもあります。

◇家計: △ 同居 - 独立 △

独立タイプだと、光熱費などの生活費が余分に掛かることが多く、 両世帯の出費だけで見れば、同居タイプの方が優れています。 しかし、金銭だけで判断できるものではなく、出費が明確に 分けることにより、一方の負担が重くなってしわ寄せが来たり、 なあなあになって不要なトラブルを避けることができます。

◇プライバシー: × 同居 - 独立 ○

この点が独立タイプを希望する一番のポイントです。 いくらうまく人間関係が成り立っても、各自それぞれに生活があり、 このリズムや考えが完全に一致することはありません。 これは実の親子でも夫婦間でもありえることです。 同居タイプだと、ある程度のプライバシーは工夫して確保できますが、 やはり独立タイプとはかなりの差が出ます。

◇安心: △ 同居 - 独立 △

どちらのタイプでも、同じ建物に暮らす最大のメリットは安心感です。 些細なことから甘えてはマイナスになりますが、 いざという時、お互いに助け合え、負担も軽くなります。

同じ住宅内ですから同居タイプの方がより良いとも思えますが、 独立タイプでも、内階段方式にして、ホールに防火扉をつけるなどの 工夫をすれば、同居タイプと変わりません。

外階段の独立タイプの場合、どちらかの住宅に行く時、 一度外に出なくてはならないので、負担は増えます。

◇将来性: △ 同居 - 独立 △

完全に独立したタイプの二世帯住宅なら、片方の住宅を 使わなくなった時に、賃貸に出して家賃収入を得るなどの 対応力があります。

また、二世帯それぞれの広さに大小の違いがあれば、 その時々の必要な面積に応じて使い分けたりすることもできます。

しかし、二世帯住宅そのものを売却しようとすると、 市場流通性が劣るため、少し評価が落ちるか、時間が掛かります。

同居タイプの二世帯住宅は、家族人数が多くなるため、 大きな建物になり、親が亡くなり、子供が巣立って、 夫婦二人になった時、持て余すことになります。 売却は容易かもしれませんが、住み慣れた所から移ることになります。

※準二世帯住宅

上記項目にて、同居と独立の比較をしましたが、 その中間に位置する準二世帯住宅があります。 この準二世帯タイプは、単純にそれぞれの良さ悪さを 受け継ぐのではなく、私はマイナス面が多いと思います。

・建築コストは同居タイプより掛かるのにプライバシーは確保できない
・家計も資金計画も、良い面が出てこない
・安心感はどちらのタイプでも変わらない
・将来の使い分けは出来ず、売却もしづらい(評価減)

住まいそのもの(一戸建てかマンションか)とか地域(都心か郊外か)でも 半端は良くないとアドバイスすることがよくありますが、二世帯住宅でも、 同居なら同居、独立なら独立とどちらかにして、メリットを享受することをお勧めします。

同居にするか、独立にするかは、どなたも悩まれるところです。 世帯間の人間関係や生活、家計などをよく検討して、 どのような二世帯のスタイルが良いかをお決め下さい。

俗っぽく言えば、お金を取るか、プライバシーを取るかでしょうか。

どちらにしても、防音性能だけは大事になります。

柴田 誠

柴田 誠代表取締役

投稿者プロフィール

子ども二人の教育費に頭を抱えながら、小さな不動産会社を経営しております。千葉県の高校野球をこよなく愛する元高校球児。小さなお出かけ、温泉、街めぐりを好むも時間とお金に余裕がなく最近は控えめです。

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